Curious 2003年11月号



不思議なこと、大好き。

化学の不思議なおもしろさ、そして美しさを
いろいろな形で提供していきたいと思います。
写真:ナトリウムの実験装置
ティッシュペーパーに含まれていたナトリウムが
ナトリウム光源の出す光を吸収して炎が黒く見えます。




ご挨拶
(ア・メイズ代表 赤生一博)

過ごしやすかった夏もあっという間に過ぎ、皆様にはお仕事に家庭に、充実した時を過ごしておられることとお慶び申し上げます。
科学に関心を持つきっかけは、人それぞれですが、素朴な疑問に誰かが答えてくれて、さらに疑問が広がっていくこともあるのではないでしょうか。 科学の世界は奥深く、次々と起こる疑問を解消するには、筋道立てて考えたりイメージを頭の中に描くなどの方法も必要です。 これは、科学に限らず人生を楽しむすべてに通じることなのかもしれません。
今年は、意欲あふれる新人が新たな戦力となって私たちの活動を支えてくれています。 これからも、さまざまな手法を通じて、子供たちに科学の楽しさを伝える仕事を追求していきたいと思います。




ア・メイズの開発製品
・ホバークラフト

科学技術広報財団制作の理科実験ビデオ「びっくり!空気力・実験で空気の正体を暴け」の実験企画・準備と撮影協力を行いました。
この実験のひとつがホバークラフトです。 ビデオの中で実際に実験を進めていくのは二人の子供なので、子どもがホバークラフトを浮かせるための必要条件を科学的に探求していくように工夫しました。 中心にあけた穴から息を吹き込み下敷きを浮かせる実験から、送風機と木の板を使って人間一人を浮かせようとします。 しかし、板一枚なら浮くのに人が乗ると浮かない。重すぎるのか?  でも体重50kgの人が乗ったとしても板にかかる圧力は18gw程度。 きっと力の加わる場所が偏っているためにどこかから空気が漏れてしまっているのかも?  ということで板の下に「スカート」をつけることで空気だめを作ることにしました。 そうすることで、送風機で送る風がパスカルの原理で均等な圧力で床を押すようになります。 「スカート」にはタイヤのゴムチューブを使い、固定は布ガムテープ。安くて取り付け・取り外しが楽です。 圧力が小さくても、面積が大きければ重たいものでも支えることが出来ます。 板一枚でも大丈夫ですが、バランスを保つために3枚の板に3台の送風機を組み合わせました。 子どもが二人乗ってもスムースに動きます。

▲ホバークラフト
 
・青森県立三沢航空科学館
 (展示装置企画実施設計・実験工房実験装置開発制作・実験プログラム開発)

2003年8月8日に開館した青森県立三沢航空科学館の体験型展示装置で「気球と遊ぼう」「ヘリコプターはどうなっているの?」「凸レンズと凹レンズ」「音が作る形を見よう」「大型連続拡散型霧箱」など約20テーマについて企画提案や実施設計を行いました。 合わせて科学実験工房で行う実験プログラムを企画し、工作の手順を中心にソフトウェア化しCD-ROMにて納品しました。 三沢航空科学館では、YS-11の実機やミス・ビードル号、航研機の復元機が展示されています。 また、広場に面した壁が1面ガラス張りになっている、格納庫のようなスペースも落ち着いた雰囲気でかつ楽しげです。 近くにお出かけの際は、ぜひご覧ください。


▲「ヘリコプターはどうなっているの?」
完成した展示品とアイディアスケッチ
 
・ア・メイズサイエンスキットの開発

夏休みの自由研究や、理科の学習にも使える実験キットを6点商品化しました。 実験教室で行ったテーマを中心に、その時の経験を生かして一人ひとりの個性と工夫が生かせるようにしたつもりです。 今年(2003年)の夏は、イトーヨーカ堂さまで販売いただきました。 今後の販売については未定ですが、ご希望・ご興味のある方はご連絡ください。
「ア・メイズサイエンスキット」についての詳細はこちら。




ア・メイズの活動その1 キラりん実験教室「ホバークラフトを作ろう」
(新宿三井ビル一階 未来科学技術情報館)

ホバークラフトの開発を実験教室でも生かしました。 短時間で、一人ひとりが確実に完成させることができるように、あらかじめ発泡スチロールのブロックなどは成型してあります。 ホバークラフトを成功させるコツは、空気だめのスカートをきれいに張ることと浮上用のプロペラの回転をうまく打ち消しまっすぐ進むように推進用のプロペラを設置すること。 また、全体のバランスを取るように重心の位置を決めることです。完成したら競技会です。 それぞれが独自の工夫を凝らしていて、時には参加した子どもも大人も私たちスタッフも感嘆の声を上げることがありました。

▲ホバークラフトで競技会




ア・メイズの活動その2 「会館一周年サイエンスショー」
(郡山市ふれあい科学館)

▲みんなでぽんぽん船を走らせてみる

郡山市ふれあい科学館で行われた「会館一周年サイエンスショー」で「電気の大実験」と題して実験ショーを行いました。 クリスマスらしい演出で、液体窒素電球やコイルと磁石を使った発電実験をしてみました。 最後は子どもたちによる発電でクリスマスツリーを点灯。 また、実験教室では、ぽんぽん船を作ってだれが一番速いか競技会を開きました。




ア・メイズの活動その3 実験教室エネランド「静電気モーターを作ろう」
(青森県六ヶ所村ショッピングセンターREEV内ウエスタ)

静電気は身近なところで経験します。 ドアの取っ手をさわったときパチッときたり、洋服がまとわりついて着にくかったりと、余りよい印象がありません。 今回は、そんな静電気の力を利用したモーターを作ってもらいました。 今まで第3日曜日に実施していましたが、現在は毎月平日に、小学校のクラス単位で実験教室を行っています。 日程は各小学校のご希望に合わせて決めています。 より多くの子供たちに参加してもらいたいという願いからです。 また、六ヶ所村からは送迎バスを運行していただいています。 実験によっては児童と先生との競争でクラス全体が応援するという場面もあり、ほほえましく感じました。

▲実験教室の様子




ア・メイズの活動その4 実験ショーとラジオ出演
「ムーちゃん&ツーくん・冒険の旅 〜ふれあいシーパラダイス〜」

(むつショッピングセンター・アークスプラザ中央 主催青森テレビ、共催東京電力)

▲シャボン玉の演示に興味津々
昨年に引き続き、実験ショーと実験ブースを米村サイエンスプロダクションが担当。 ア・メイズの杉木優子がそのステージに出演しました。 「不思議なシャボン玉」や「電気による初めての明かり・アーク灯」などをクイズ形式も織り交ぜて演じました。 また、イベントを前に8月11日放送のFMむつ「大島さと子のお話コレクション」に出演しました。「科学の楽しさに触れよう!」と題してインタビューを受け、今回のイベントの紹介やサイエンスプロデューサーとしての活動やきっかけをお話しました。 最初は緊張して言葉少なだった私(杉木)も、大島さんが上手に話を引き出してくださったおかげで、いつの間にかいろいろと喋っていました。




「タモリ倶楽部」に出演

5月16日放送のテレビ朝日「タモリ倶楽部」に杉木が出演。 映画などで使う特殊効果(SFX)を低予算で制作するための手法として、偏光や爆鳴気を使った実験などを紹介しました。 科学を使うとお金がなくても楽しさ倍増です。




赤生 一博のサイエンスコラム 〜電気分解装置〜
実験教室で「電気分解に挑戦」というテーマで電気分解装置を作ってもらいました。 島津時代の製品開発に関連する話をしながら、学校で使われる電気分解装置を見せて、これと同じものを今日はみんなに作ってもらいますというと小さな子どもも大人も身を乗り出します。 今回は水の電気分解でできた気体を集めて水素と酸素の確認です。 安全のために、直接手に電解液がつかないよう捕集用の試験管には、注射器をつけました。 試験管の内部に電解液を入れる際、注射器のピストンを引き上げることで電解槽から電解液が上がってきます。 発生した気体も注射器に捕集することができ、シャボン玉を作って気体の確認ができます。 子どもにも安全に実験ができて、大人の方にも好評でした。
▲手作り電気分解装置(左)と
島津の電気分解装置(右)





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